福音館書店から(第59回)
今回の新規製版は、これまで長い間子どもたちに愛され続けてきた絵本を、これからも出版しつづけるには、古くなった製版フィルムにかえてデジタル・データで保存しておく必要があるということが大きな理由のひとつでした。しかし、それは単に原画からデータを作成すればよいというだけの問題ではないことは、前回まで印刷会社精興社の小俣さんにくわしく語っていただいたとおりです。
私たちは、それぞれの絵本が生まれた時代の制約でできなかったこと、今だったらこうすればよいと思うことをどんな小さなことでも改善し、今できる最高の形で、これからも長い年月子どもたちに喜んでもらえるように、今回の新規製版の事業に取り組んでいます。
今日は小社制作課の担当者から、造本上の問題を中心にご案内します。
4月 6, 2007 福音館からのお知らせ | Permalink
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コメント
新版をみました。ともかくきれい、とかく濁りがちの赤色も青色もあざやかなのに深みがあります。だから
「だいくとおにろく」の鬼は画家の筆遣いが感じられるほど迫力があります。色だけでなく墨で効果的に描かれている「ねずみじょうど」もより素朴に「じぷた」も元気に感じます。技術の進歩なのでしょうが、子どもたちに良いものをとのおもいが感じられうれしくなりました。あとも楽しみです。
投稿: 会留府 | 2007/04/12 22時49分
新版の本をみました。あまりの違いに驚きました。まず、色が澄んできれい、それでいて深い。たとえば「だいくとおにろく」の鬼は筆の勢いが感じられるほど赤が迫力があります。おにろくが入っていく山は赤羽末吉さんが言っていらっしゃった水分たっぷりの日本の山の緑です。(いままでは暗くぶきみなだけ)ほんものにより近くと努力された技術と熱意にとても嬉しく思いました。いままでペーパーをハードにしただけとあきらめていた見返しにも配慮があり、子どもたちには良いものを見せたいとつくづく思いました。
投稿: 会留府 | 2007/04/12 21時44分