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2007/03/01

輝きをいつまでも――「こどものとも傑作集」新規製版のご案内

 子どもたちに読み継がれてきた「こどものとも傑作集」初期作品が、生まれ変わります

月刊「こどものとも」は、創刊から半世紀。いまは51年目を歩み出しています。毎月一冊、作家画家の精魂込めた作品が、幼稚園保育園の先生やお父さんお母さんの手で子どもたちに読み聞かされてきました。そしてその時どきの子どもたちに楽しまれたあとも、たくさんの作品が「こどものとも傑作集」としてハードカバー化されて、読み継がれてきました。「ぐりとぐら」「おおきなかぶ」「しょうぼうじどうしゃじぷた」「だるまちゃんとてんぐちゃん」・・・。これらの作品は、初代の読者だった子どもたちの、さらに子どもに、孫にと手渡されてきています。

世代を越えるだけではありません。「こどものとも」の絵本は国境を越えて、たくさんの国々で翻訳出版され、世界の子どもたちにも愛されてきました。

いま、これら「こどものとも傑作集」の初期作品が、あらたに原画より製版し直されて生まれ変わります。



 丁重に保存されていた原画をもとに、最新の印刷技術で再現します。

「子どもたちには、いや子どもたちにこそ、最高の芸術作品を届けたい」――との編集方針のもと、「こどものとも」はその時代時代に精一杯の努力をして、原画の再現性にこだわった製版、印刷をしてまいりました。

しかし、このような長きにわたって読み継がれ今にいたりまして、製版フィルムにも劣化が生じてきています。度重なる重版は、その絵本にとっても私どもにとっても光栄なことですが、重版時の強い露光によるフィルムの劣化や経時変化はいなめません。

私どもは、これらの劣化したフィルム作品については、当時の原画にもどって新規に製版しなおすことにしました。そして新規に製版し直すからには、これからさらに半世紀の刊行に耐えられるように、最新の印刷技術で原画再現をはかることにしました。

そのためには、まず原画を集めなくてはなりません。40年前、50年前に描かれた原画がどこにあるか……。探し出せるか……。借用できるか……。大丈夫です。かつて子どもの絵本のために描かれた絵が、いまは「美術品」として、収集家の手元に、美術館の収蔵庫にあることで、今回の新規製版は可能となりました。「子どもに芸術作品を届けたい」との、私どもの気負いにもにた思いを、これらの方々が受け止めてくださり、丁重に収蔵されたうえに、慎重に修復もされていたのです。



この春から、第一期15作品の新規製版本を、お届けします。

200741日、第一期として、15作品が新規に製版されて刊行されます。

そして、これに続いて20083月にかけて、順次第二期、第三期と刊行をしていく予定です。

いまからの新本が、多大な創作努力をつぎ込んで作品を完成してくださった著者の方々に満足していただくとともに、読者にはその作品世界のすばらしさをこれからも久しく味わってもらうことができればと、願っています。

 

2007年3月2日

福音館書店 月刊誌編集部長 森達夫



3月 1, 2007 新規製版について |

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コメント

子供が「あれこれたまご」を保育所で読んでもらい、保育所では大人気の本だという事を知りました。借りるのにも半年待ちました。関西弁で感情移入しやすく、子供にとっても料理にも興味をそそる素晴らしい本です。残念な事に絵本にはなっていないので手元におく事が出来ません。輸入の翻訳本より身近で日本らしく方言で地方色豊かな本だと思います。勤め先で絵本の読み聞かせを開催しています。是非この本を読み聞かせたい!と強く職場の人達と言っています。この絵本がかなりブログにのっている人気をご存知でしょうか?歌手のドリカムなども関西弁で歌っていたりします。お笑いブームもあり、全国の方にも読めると思います。書店で予約した際、「品切れ重版予定なし」という返事をいただき、悔しくて、悲しくて…ぜひブログなどでこの絵本の隠れた人気を知って頂き、ぜひ絵本にしていただきたいと思います。色々絵本は読みますがとても印象に残る一冊です。絵本化をせつに望みます。

投稿: lalalamama | 2007/03/17 22時27分

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