くろおおありの くろ
1969年8月号
馬場喜敬 さく 飯田四郎 え
クロオオアリのくろは働き者。あおむしをつかまえて、女王アリや幼虫の待つ巣に運び仲間にわたします。こんどは木に登って、カブトムシやハチといっしょに甘い汁を吸ったあと、木のてっぺんまで登っていくと、強い風が吹いて、空高く飛ばされてしまいました。見覚えのない場所で、くろは子ネコに爪で引っかけられそうになり……。アリの生態に即しながら、美しくデザインされた絵本です。
「こどものとも」161号
19×26cm 28ページ 当時の定価100円
10月 7, 2005 1969年「こどものとも」バックナンバー | Permalink
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受信: 2009/08/29 8:49:03
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コメント
くろがやまとしじみの幼虫のせなかから蜜をもらうシーンがとても美味しそうで好きでした。羽ありが巣から飛び立っていくシーンが天上を目指しているように思えて、虹色の蜃気楼が立ちこめているような不思議な雰囲気がとても印象的でした。一年前に作者の馬場喜敬さんの「博物誌」という本を古本屋で見つけて、家に帰ってから幼稚園の時に読んだ「くろおおありのくろ」の作者と同一人物であることに気づき、人間の好みというものはこんなに小さい頃から変わらないのだと少々驚きました。私が虫を好きになったのはこの絵本がきっかけのような気がします。
投稿: magnoria | 2006/03/14 22時26分
幼稚園の夏休み前に配布されたのがこの本だったかと思います。カブトムシたちと一緒に木のみつをなめるシーンを見て「おいしそう!」と思ったものです。
清涼感あふれる絵も、夏の朝方や夕暮れに吹く涼しい風を思い起こさせてくれました。
投稿: としさん | 2006/03/13 22時00分