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2005/06/30

「こどものとも」創刊のころ  鳥越 信

 私が学校を出て岩波書店の編集部に入ったのは、1953年12月のことだった。ちょうど新しくスタートした「岩波の子どもの本」という絵本シリーズに人手が必要だったからである。以来4年間、予定されていた全34冊の刊行が終ったあとは、「岩波少年文庫」を担当していたが、1957年の12月に退社した。
 従って福音館書店が「こどものとも」を創刊した1956年4月は、私の岩波在社中のことだったから、今も鮮明に記憶している。現在は国際児童文学館に寄附してしまったため、手もとには一冊もないが、私はその創刊号から毎月購入して、きちんと目を通していた、最も熱心な読者の一人だったのである。
 その記憶の中でもやはりいちばん強烈な印象は、一冊一作主義の新しい方式を打ち出した点だった。月刊の逐次刊行物でありながら、従来の雑誌形式ではなく、単行絵本を提供するという、それまで全くなかった新鮮で大胆な実験に対して、私はうまくいくのかと心配しながらも、この冒険ともいってよい思い切ったやり方に感動を覚えたものだった。

 しかし一方、内容に関しては正直なところ私はかなり失望させられた。その理由は二つある。
 まず第一は、創刊号の「ビップとちょうちょう」が、「講談社の絵本」と同じべったり絵本だった点である。私が「岩波の子どもの本」を通して学んだ最高のカルチャー・ショックは、「外国の絵本には白い部分がある」ということで、「講談社の絵本」で育った私にとって、それは目もくらむような驚きだった。だからよけい気になったわけである。
 第二は、第2号の「セロひきのゴーシュ」、第9号の「マッチうりのしょうじょ」など、名作の再話・翻案絵本が出てきた点である。私は完訳主義を標榜していた岩波書店の影響ということでなく、自分の考えとして再話・翻案・抄訳・重訳はよくないと思っていたから、これにはがっかりさせられた。
 そうはいっても、実は「岩波のこどもの本」も、原書のレイアウトをかえたり、それにともなう原作の改変など、間違いを多々犯してきた。今ほど絵本に対する見方が成熟していなかった時代の制約ともいえるが、お互い、その後の絵本の盛況に至る必然的な道を歩んできたと考えるしかないのだろうか。
             

鳥越 信(とりごえ しん)
 1929年(昭和4年)、神戸市に生まれる。早稲田大学文学部国文学科卒業。在学中、古田足日氏、神宮輝夫氏ら早大童話会のメンバーと『「少年文学」の旗の下に!』(「少年文学宣言」)を発表。卒業後、岩波書店に勤務、石井桃子氏らと海外児童文学の紹介に努めた。また、古田、神宮、山中恒氏らと、児童文学研究誌「小さい仲間」(1954年7月創刊)を発行。一方、文庫活動や全国講演を通し、読書運動にも半世紀にわたり関わりつづけている。
 1960年〜83年、早稲田大学非常勤講師、専任講師、助教授、教授を歴任。79年、「鳥越コレクション」と呼ばれた児童文学関係資料12万余点を大阪府に寄贈、これを基に児童文学の専門研究機関として、大阪府立国際児童文学館が84年5月に開館、以降91年まで同館総括専門員として勤務。94年からは聖和大学大学院教授に就き、ゼミ生を中心に研究してきた成果を編んだ、日本初の近代絵本史『はじめて学ぶ日本の絵本史』(全3巻)(ミネルヴァ書房)で、二つの賞を受ける。今春、11年間勤めた同学を定年退職。著書・受賞多数。
(くわしいプロフィールは、鳥越信さんのホームページをご覧ください)

6月 30, 2005 エッセイ1957年 | | コメント (0) | トラックバック (1)

1957 (昭和32)年度にあったこと

1954年から31ヵ月続いていた神武景気終わる (6月)
茨城県東海村の原子力研究所、日本初の原子炉臨界実験成功(8月)
ソ連、世界最初の人工衛星スプートニク1号打ち上げ成功(10月)
毎日・大映が合併しプロ野球パ・リーグ6球団制になる。(11月)
日教組、勤務評定反対闘争はじまる。(11月)
100円硬貨発行(12月)
第1回日劇ウェスタン・カーニバル開催、ロカビリー・ブーム最高潮(58年2月)

主なベストセラー:『挽歌』原田康子(東都書房)
テレビ:『今日の料理』(NHK)、『月光仮面』(KRT(現TBS))など放送開始
映画:『喜びも悲しみも幾年月』(木下恵介監督)、『戦場にかける橋』(米国映画)
自動車:「ミゼット」(ダイハツ工業)、「プリンス・スカイライン」(富士精密(現日産自動車))、「コロナ」(トヨタ自動車)、「スバル360」(富士重工)発売開始
新商品:ズボン専用ファスナー(吉田工業(現YKK))、ポリバケツ(積水化学工業)、粉末ジュース(渡辺製菓)、バレンタイン用チョコレート(メリーチョコレート)
子どもの本の出来事:
瀬田貞二さんが編集責任の『児童百科事典』全24巻(平凡社)完結
「こどものとも」(1号〜11号) 第4回サンケイ児童出版文化賞受賞

6月 30, 2005 そのころあったこと1957年 | | コメント (0) | トラックバック (0)

福音館書店から(第2回)

 空梅雨と豪雨が混在する日本列島となっていますが、皆さんいかがお過ごしでしょう。「こどものとも」50周年記念ブログの第2回目をお届けします。先週公開後はコメントやトラックバックで皆様から温かいご声援をいただき、まことにありがとうございました。私どももたいへん励まされております。
 今週は創刊2年目の「こどものとも」をご紹介いたしますが、その準備をしている最中に、たいへん悲しい知らせが届きました。もう新聞報道等でご存知と思いますが、絵本作家の長新太さんが他界されたのです。

 まさに今週ご紹介する「こどものとも」1958年3月号(24号)『がんばれ さるの さらんくん』が、長さんの絵本デビュー作でした。その後、『おしゃべりな たまごやき』や『ごろごろ にゃーん』などの「こどものとも」の作品をはじめとして、日本中の、いや世界中の子どもたちに、底抜けにゆかいな絵本の快作を届けつづけてくださったのです。
 長新太さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

(福音館書店から現在刊行されている長新太さんの作品はこちらをご覧ください。)

6月 30, 2005 福音館からのお知らせ | | コメント (1) | トラックバック (2)

はるですよ

1957年4月号
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野上 彰 作 渡辺三郎 画

いちろうさんが初めて幼稚園へ行く日、ぬいぐるみのくまの子がおともについていくことになりました。すみれの咲く道を通り、原っぱでヤギと相撲を取り、桜の花の散る土手を過ぎると、大きな犬のいる横丁、そして自動車の行き交うバス通りを通らなければなりませんが……。初めて幼稚園に行く子どもの期待と不安をのびやかに描いています。

「こどものとも」13号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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みなみからきた つばめたち

1957年5月号
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いぬい とみこ 作 竹山 博 画

ツバメのちぷちぷ、ぴっぴ、あき、まりたちは、生まれ故郷の日本を目指し、オーストラリアを飛び立ち、長い空の旅に出ます。アホウドリやトビウオに見送られ珊瑚礁を下に見ながら飛んでいくと、ある日おそろしい嵐に出会いましたが……。もっともなじみぶかい渡り鳥であるツバメの渡りをテーマにした絵本です。

「こどものとも」14号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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ぺにろいやるのおにたいじ

1957年6月号
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ジョーダン 再話 吉田甲子太郎 訳  山中春雄 画

谷の城に住んで人々を悩ませていた鬼を、山の城の王子も兵隊も、退治することができません。すると、お人好しの意気地なしと思われていた小さい男の子ぺにろいやるは、友だちのところへ遊びに行くみたいに、おもちゃを持って鬼の城へ出かけていきました……。アメリカのジョーダンが集めた昔話集の中の、心にしみいるお話です。

「こどものとも」15号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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みんなで しようよ

1957年7月号
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小林純一 作 岩崎ちひろ 画

ころんで膝小僧をすりむいても、みんなが「だいじょうぶかい」っていってくれるから、泣かない。花の種をまくのも、いもむしごろごろをするのも、ウサギやカナリヤの世話をするのも、何をするのも一人じゃない。園ではいつもみんなといっしょです。園に入って、みんなといっしょにいる楽しさを感じはじめた子どもたちの心を励ます絵本。

「こどものとも」16号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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もりの むしたち

1957年8月号
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三芳悌吉 作・画

たっちゃんは、虫の好きなお姉さんといっしょに、森へ虫を見にいきます。麦畑の上にはトンボが飛び、草むらの笹の枝ではカマキリの子どもが生まれたところ、乾いた砂地にはアリジゴクが、森の水たまりにはアオスジアゲハが……。生態に即した精確な絵で、物語にそって描かれた昆虫の絵本。子どもたちの虫への興味をかきたてます。

「こどものとも」17号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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いたずら うさぎ

1957年9月号
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野上 彰 作 太田大八 画

うさぎの“がらんぼ‐ごろんぼ‐げろんぼ”は山の奥に引っ越しましたが、もとのおうちに帰りたくなりました。でも、行く手にはおそろしいワシのびーんがーやオオカミのぎんぎんぎろりが待ち構えています……。いたずら好きなうさぎの冒険をいきいきと描いた絵本、『がらんぼ‐ごろんぼ‐げろんぼ』の第2弾です。

「こどものとも」18号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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きしゃは ずんずん やってくる

1957年10月号
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瀬田貞二 作 寺島竜一 画

山の麓の草原を走る汽車を、いつも線路脇で見ている車椅子の男の子がいました。ある日、長い貨物列車の通る音を聞いていて、レールの異常に気がついた男の子は、次に来る急行列車を、懸命に止めようとします。躍動感あふれる汽車の姿をドラマチックな物語の中で描いた、乗り物絵本です。

「こどものとも」19号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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くりひろい

1957年11月号
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厳 大椿 作 山田三郎 画

山に栗ひろいにいった野ネズミとリス、どちらも大きな栗を見つけましたが、独り占めしたい野ネズミは手伝いを断ります。リスは栗を川に浮かべて運ぼうとしますが、石に引っかかって動かなくなりました。そこにやってきたウサギに手伝ってもらって……。助けあうこと、工夫することが、暖かみのある絵でいきいきと描かれた動物の絵本。

「こどものとも」20号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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こびとの おくりもの

1957年12月号
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上沢謙二 訳 荻 太郎 画

クリスマスの前日、孤児のヒルダは、家の人たちに少しでも暖まってもらおうと、炉にくべるまつかさを取りに森に出かけました。するともみの木のそばに小さなおじいさんが現われ、雨のようにまつかさを降らせてくれました。かごいっぱい持って家に帰ると、なんとそれは銀のまつかさになっていました。ボヘミア地方に伝わる、心温まる民話です。

「こどものとも」21号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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すねこ・たんぱこ

1958年1月号
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与田凖一 作 朝倉 摂 画

ばあさまのすねから生まれた観音様の授かりものの男の子、すねこ・たんぱこ。いつまでたっても体は小さいが、利口者。よめをさがしに、むぎこがしを袋に入れ、馬の耳に入って、長者の家をたずねていきました。眠っている長者の娘のほっぺたにむぎこがしをぬって……。岩手に伝わる昔話をもとに、歌の形にして語られる昔話絵本。

「こどものとも」22号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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やまのきかんしゃ

1958年2月号
030023

松居 直 作 太田 忠 画

いつもは山奥の村で荷物を運んでいる小さい機関車が、ある大雪の日に、大きい機関車を手伝って、急行列車を引いて町まで行くことになりました。はりきって出かけましたが、山の中で吹雪に会い、立ち往生。すると保線区の人たちがやってきて雪かきをしてくれました。小さい機関車の活躍をダイナミックに描いた乗り物絵本。

「こどものとも」23号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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がんばれ さるの さらんくん

1958年3月号
030024

中川正文 作 長 新太 画

動物園のオーケストラで、猿のさらんくんはトランペットを吹くことになりました。最初はちっともなりませんでしたが、みんなが寝ている間にも稽古して、吹けるようになり、大はりきり。ところがある日、動物園が火事になり、さらんくんは火の中へトランペットを取りに……。長新太の絵本デビュー作です。

「こどものとも」24号
26×19cm 20ページ 当時の定価40円

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2005/06/16

『ビップとちょうちょう』と子どもたち  福知トシ

 保育園に届く本の包みは、子どもたちと一緒に開くのが、いつの間にか“ならわし”となっていました。
 小さな膝をならべて輪をつくり包みを囲みます。新しい本の印刷の匂いがプーンとして、胸をときめかす、子どもも、おとなも共有するたのしみの一瞬です。
 『ビップとちょうちょう』が届いたときも、そうでした。一冊の本を数人で囲み、ページをめくっています。だまってみている静かないっとき、やがて、
「よんで!! よんで!!」
 声が挙ってきます。いつもは“おあとのおたのしみ”ですませてしまいますが、今でなければの気魄がこもっているので読みはじめました。魅力のある美しい絵、リズミカルな文、子どもたちは咳一つしない静かなききかた。終ると、
「もういちど」
と、立て続けに読ませます。声一つ立てない静かな中で終ると、私はだまって本を閉じました。子どもたちは庭に飛び出し遊んでいます。どこからか、
「ビップとちょうちょう」
の声がきこえてきます。

 翌日も、その次の日も読まされました。
「この本のおはなしって、どっさりね」
 こんな呟きにびっくりしました。それほど部厚いものでなく、ドラマチックでもないのに何で「どっさり」なのでしょう。
 野を駈け廻るビップとちょうに、自分を重ねて、たっぷりと浸れる想いからなのでしょうか。
「わたし、ビップとちょうちょうだいすき」
 小絵ちゃんは私の耳許に呟いていきました。
 小学校にあがって担任の先生が話しにきてくださいました。小絵ちゃんは、散歩にいくと、野の花を摘んで先生のテーブルに置いてくれるやさしい心の子ですと。
 小絵ちゃんの一年生の姿が、私にはビップの化身のようにおもえてなりません。
 五十年も前のことですのに、未だ鮮やかに小絵ちゃんの姿を想い浮かべることができます。


福知トシ(ふくち とし)
社会福祉法人井の頭保育園の創始者で、現在理事長。
1920年(大正9年)生まれ。20歳の頃から保育の仕事に携わり、23歳の時、東京都江東区の託児所で本格的に保育者として働きはじめたが、戦時下にあっても子どもたちとともに埼玉県に疎開して保育をつづけた。戦後、保育所作りに取り組み、東京都三鷹市井の頭で青空保育をはじめた。やがて、柱と屋根しかない空き工場を借りて、1951年(昭和26年)井の頭保育園を開園した。近所の人々の協力や募金活動などで、少しずつ発展した井の頭保育園は、現在も地域に根ざした保育を実践している。
*福知トシさんのプロフィールについて、くわしくはこちらのサイトをご覧ください。
 jojitown がんばる人 第三十回 福知トシ

6月 16, 2005 エッセイ1956年 | | コメント (2) | トラックバック (0)

1956 (昭和31)年度にあったこと

教科書無償給与施行令公布。(4月)
万国著作権条約の効力発生—出版物などに、まるC記号の付記開始。(4月)
水俣病、初めて公式に確認される。(5月)
力道山・遠藤組、シャープ兄弟を破り、世界タッグ王座を獲得。(5月)

日本登山隊が、日本人初の8000m峰、マナスル登頂に成功。(5月)
売春防止法公布。(5月)
メルボルン・オリンピックで、鉄棒の小野喬、平泳ぎの古川勝などが金メダル。(11月)
日本の国連加盟決定。(12月)
第1次南極観測隊オングル島上陸、昭和基地と命名。(57年1月)

主なベストセラー:『太陽の季節』石原慎太郎(新潮社)・芥川賞受賞。(56年1月)
ラジオ・テレビ:『チロリン村とくるみの木』(NHK)、『スーパーマン』(KRT(現TBS))、『赤胴鈴之助』(ラジオ東京(現TBS))など放送開始。

6月 16, 2005 そのころあったこと1956年 | | コメント (0) | トラックバック (0)

福音館書店から(第1回)

 「こどものとも」が生まれて来年3月で50年、そのころ幼児だった人たちが、そろそろ孫がいてもおかしくない年代を迎えています。
 これから約1年間かけて、これまで出された一号一号すべてを、年を追ってご紹介していきますので、子育てを卒業した方も、子育てまっ最中の方も、子育て準備軍の方も、それぞれの号が登場したころのことを懐かしく思い出しながら、ご存じの絵本がどんな絵本といっしょにどんな時代に生まれたのか、50年の歴史をたどってご覧いただきたいと思います。
 50周年の記念企画もいろいろ準備していますので、これからおいおいこの欄でお伝えしたいと思います。
 まずは今週は第1回、記念すべき創刊の年をご紹介します。
 ぜひ毎週お楽しみにご覧ください。

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ビップとちょうちょう

1956年4月号
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与田凖一 作 堀 文子 画

ビップぼうやは蝶々をさがして、水の坊やに教わり、つくしの坊やに教わりながら、うつくしがはらにやってきました。そこには蝶がいっぱい。ビップは蝶を捕まえますが、蝶はぐったり動かなくなりました。ビップの心臓は「どっきん」と鳴り、空も薄暗くなりました……。子どもの感情の経験をリズム感ゆたかなお話で展開する絵本。

「こどものとも」創刊号
26×19cm  16ページ 当時の定価30円

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セロひきのゴーシュ

1956年5月号
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宮沢賢治 原作 佐藤義美 案 茂田井 武 画

ゴーシュはセロ弾きですが、なかなかうまく弾けずに、楽長にしかられてばかりです。そんなゴーシュの家を、毎晩、動物たちがかわるがわる訪れるようになりました。動物たちをじゃまものあつかいしながらも、やがてゴーシュは……。宮沢賢治の名作に、稀代の画家茂田井武が絵をつけました。(茂田井武はこの年の11月に亡くなりました。)

「こどものとも」2号
26×19cm  16ページ 当時の定価30円

この絵本では物語はダイジェストになっていますが、宮沢賢治の原作にこの絵を配した童話の本が1966年にあらためて刊行され、現在も販売されています。

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おうさましかのものがたり

1956年6月号
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シートン 原作 内山賢次 訳 関 英雄 案 松下紀久雄 画

ある日、猟師のヤンは山で立派なシカを見つけます。それがサンド・ヒルの王様シカだと知ってからは、何日も何日もシカをさがして森を歩きまわりました。やっとのことでシカに追いつきましたが、シカの優しい目を見ると、鉄砲を撃てません……。シートン動物記のお話をもとにした絵本です。

「こどものとも」3号
26×19cm  16ページ 当時の定価30円

シートンの原作の完訳は『どこまでもつづく雄ジカの足あと サンドヒル・スタッグ−−シートン動物記4』をご覧ください。こちらにはシートン自身のさし絵がついています。

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ぞうのたまごの たまごやき

1956年7月号
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寺村輝夫 作 山中春雄 画

卵焼きの大好きな王様は、国じゅうの人をよんで卵焼きをごちそうするために、ゾウの卵をさがしにいかせることにしました。大きなフライパンとかまども用意ができて、大臣のわんさんはけらいをつれてゾウの卵をさがしにいきましたが……。寺村輝雄の王様シリーズの最初の作品です。

「こどものとも」4号
26×19cm 16ページ 当時の定価30円

このお話に長新太が絵をつけた大判の絵本が1984年に刊行され、現在も販売されています。

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なんきょくへいった しろ

1956年8月号
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瀬田貞二 作 寺島竜一 画

赤ちゃんアザラシのしろは、南極観測隊につれられて、動物園から南極へ来ました。氷の大地に歩み出したしろは、そこで暮らすアザラシたちの仲間になります。1年がたって、観測隊が日本に帰るとき、しろはきれいな輪のもようのあるりっぱなアザラシになっていました。アザラシの生態や南極の自然の姿もしっかりと描かれた絵本です。

「こどものとも」5号
26×19cm 16ページ 当時の定価30円

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てんぐの かくれみの

1956年9月号
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岡本良雄 案 朝倉 攝 画

ひこいちは天狗の子をだまして、かくれみのを借りると、町にいってお城にしのびこみ、いたずら三昧。でも、うちに帰って物置にかくしておいたみのを、お母さんに燃やされ、天狗の子に返せなくなりました……。おなじみの昔話を大和絵風の絵で描いた絵本。

「こどものとも」6号
26×19cm 16ページ 当時の定価30円

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ちいさな きかんしゃ

1956年10月号
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鈴木晋一 作 竹山 博 画

海辺の町と石炭の採掘場を結ぶ鉄道ができて、小さな機関車は毎日一生懸命働きました。やがて野原に発電所が建てられると、工場や家やお店や学校もできて、季節ごとにたくさんの子どもたちを乗せて走るようになりました。すっかり年をとって働けなくなった後、機関車は博物館に飾られることになりました。ほのぼのとした情感ゆたかな乗物絵本。

「こどものとも」7号
26×19cm 16ページ 当時の定価30円

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がらんぼ‐ごろんぼ‐げろんぼ

1956年11月号
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野上 彰 作 太田大八 画

いたずらが大好きなウサギ“がらんぼ‐ごろんぼ‐げろんぼ”は母親のいいつけを破り、ひとりで外に出かけてしまいました。リスのりっぴのまねをして木登りしようとしたりして遊んでいるうち、オオカミのぎんぎんぎろりに見つかってしまい……。動物の姿をいきいきと描いた絵本です。

「こどものとも」8号
26×19cm 16ページ 当時の定価30円

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マッチうりのしょうじょ

1956年12月号
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アンデルセン 原作 竹崎有斐 案 初山 滋 画

街角で寒さに震える貧しいマッチ売りの少女。寒さのあまりマッチを擦ると、ストーブやご馳走などのまぼろしが浮かび上がりますが……。アンデルセンの名作に、大正期から童画家として活躍してきた初山滋が絵を描きました。このころまでは、このように名作をダイジェストにしたものもありました。

「こどものとも」9号
26×19cm 16ページ 当時の定価30円

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うりひめとあまのじゃく

1957年1月号
0300010

浜田広介 案 秋野不矩 画

おじいさんとおばあさんの畑にできた大きな瓜がぽかっと割れて、かわいい女の子が生まれました。瓜から生まれたうりひめは、ずんずん大きくなり、毎日大好きな機織りをしてくらしていましたが、ある日、おじいさんとおばあさんの留守に、ずるくて乱暴なあまのじゃくがやってきて……。おなじみの昔話の絵本です。

「こどものとも」10号
26×19cm 16ページ 当時の定価30円

この昔話は、別の再話により1991年11月号(428号)で『うりひめとあまんじゃく』(稲田和子再話/小西英子絵)として再び「こどものとも」になっています。

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ねずみのおいしゃさま

1957年2月号
030011

中川正文 作 永井 保 画

大雪の晩、ねずみのお医者様は、風邪をひいたりすのぼうやの家へ往診にいくことになりました。ところが、乗っていたスクーターに雪がつまって立ち往生、近くにあったかえるの家へ避難しましたが、そこでうっかり寝入ってしまい……。ちょっとそそっかしくてゆかいなお医者様の話です。

「こどものとも」11号
26×19cm 16ページ 当時の定価30円

このお話は、山脇百合子絵によって「普及版こどものとも」1974年12月号として再び絵本になり、こちらは現在も「こどものとも傑作集」で販売されています。

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ひとりでできるよ

1957年3月号
030012

小林純一 作 岩崎ちひろ 画

ぼくは、ひとりでシャツが着られるよ。歯磨きも、ほうきでお掃除もできるし、ポストに郵便入れたことだってあるんだよ。なんでこんなにできるようになったかっていうとね……。自分でできる喜びを子どもの生活をおって温かく描いた絵本。岩崎ちひろの優しい絵が、当時の日常生活をいきいきと写し出しています。

「こどものとも」12号
26×19cm 16ページ 当時の定価30円

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このブログについて

 このウェブサイトは、日記形式の簡易ホームページ「ブログ」で作られています。ですから、ブログのホームページをお持ちの方は、「トラックバック」を送ることで、簡単に相互リンクを張っていただくことができます。
 また、ブログのホームページをお持ちでない方も、どなたでも各ページにコメントをお寄せいただくことができます。
 そこで皆様には、「こどものとも」の思い出や感想などを、どんどん送っていただきたいと思います。ただし、自由に書き込めるといっても、他人の迷惑になることや、本文に関係ないことについてのコメントやトラックバックは、掲載を削除させていただくことがありますので、ご承知おきください。

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こどものとも50周年記念ブログ

 『ぐりとぐら』や『はじめてのおつかい』を生みだした月刊物語絵本「こどものとも」は、たくさんの人々に支えられて、2006年3月号で、600号、創刊50周年を迎えることになります。
 このサイトでは、その創刊号からすべてのバックナンバーを、毎週1年分ずつ年代を追って紹介します。またその当時のことを知る人に書いていただいたエッセイなどの記事も毎週掲載し、「こどものとも」の歩みをたっぷりご覧いただきたいと思います。
 皆様も「こどものとも」の思い出や感想をぜひお寄せください。
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6月 16, 2005 このブログについて | | コメント (14) | トラックバック (24)