2006/05/19

これぞ、山姥―『まゆとおに』によせて  富安陽子

 山姥と、その一人娘のまゆという女の子の物語を初めて書いたのは、まだ大学生の頃でした。“山姥の錦”という民話を読んで、その中に出てくる、“山姥のお産”というモチーフが面白くて、「子どもを産んだ山姥は、どんなお母さんになったんだろう」と思ったのを覚えています。それが、お母さん山姥とその娘の物語を書こうと思い立ったきっかけでした。
 でも、いざ原稿用紙に向かうと、ざんばら髪を振り乱した妖怪のイメージがあまりにも強すぎて、子育てをする山姥というキャラクターはなかなか浮かんできません。必死にがんばっても、気のいいおばあさん山姥までが精一杯でした。ところが、そんなある日、大学から帰宅途中の山手線の中で私は、“これぞ、山姥”という人物に遭遇しました。

 その人は年齢不詳のおばさんで、やせっぽちで背が高く、つるんとした卵形の顔の上に、髪をひっつめ、小さなおだんごをのせたようなマゲを結っていました。背筋をピンと伸ばして、私の向かいの座席に座り、ひざの上にはでっかい紙袋をかかえています。そして時折その紙袋の中をこっそり覗いては、さも楽しげに笑うのです。私はどうしても袋の中身が知りたくて、池袋で降りるはずの山手線に居座り、上野駅までその人についていきました。上野駅直前で、山姥おばさんがついに取り出した袋の中身。それは実に、色とりどりの可愛い下着でありました。
 その人に逢ってから私の心の中には新しい山姥が住みつき、おかげで何編かの“やまんばとまゆ”の物語を書き上げることができました。そして、その物語をまとめた『やまんば山のモッコたち』(福音館書店)は、私の記念すべき単行本第一作となったわけです。
 今回“やまんばとまゆ”を主人公に新しい絵本『まゆとおに』を作ることになり、私は久々に、背高のっぽの山姥と、元気で力持ちのまゆに再会しました。単行本出版の折り、挿絵を描いてくださった降矢ななさんが、今回も広々とした絵本画面に元気一杯のまゆを描ききってくださっています。懐かしい山姥山の雑木林の中で、また、まゆや山姥とともに、新しい作品を紡いでいけることは、大きな喜びです。
(「こどものとも」1999年4月号(517号)折込付録より再録)

富安陽子(とみやす ようこ)
1959年、東京生まれ。3歳から大阪で育つ。高校在学中より童話を書きはじめた。主な作品に、『クヌギ林のザワザワ荘』(あかね書房)、「小さなスズナ姫」シリーズ(偕成社)、『やまんば山のモッコたち』『菜の子先生がやってきた!』『菜の子先生は大いそがし! 』(以上、福音館書店)、絵本の文に『つきよのかっせん』『ケンカオニ』『まゆとおに』『まゆとブカブカブー』『まゆとりゅう』(以上、福音館書店「こどものとも」)などがある。大阪府在住。

5月 19, 2006 エッセイ1999年 | | コメント (0) | トラックバック (0)

1999(平成11)年度にあったこと

東京都知事選挙で石原慎太郎が当選。(4月)
日米防衛協力のための指針(ガイドライン)関連法が参院で可決、成立。公布。(5月)
日の丸・君が代を国旗・国歌とする法律が参院で可決、成立。公布。(8月)
犯罪捜査のための通信傍受に関する法律、住民基本台帳法、成立。公布。(8月)
茨城県東海村の核燃料加工施設で日本初の臨界事故が発生。大量被曝した作業員3人のうち2人が死亡。半径10km以内の住民に対する屋内待避勧告などの措置がとられた。(9月)
自民党・自由党・公明党の3党連立政権樹立で合意。(翌4月には自由党が連立解消をめぐって分裂)(10月)
東京都文京区で2歳の女の子が同じ幼稚園に通う幼児の母親に殺害された。(11月)
横山ノック大阪府知事、選挙運動中のアルバイト学生へのセクハラで辞表提出。(12月)
マカオ、ポルトガルから中国に返還。パナマ運河、米国からパナマに返還。(12月)

コンピュータの2000年問題が話題となる。(2000年以降の年号に対応していないコンピュータによりさまざまなトラブルが起こるのではないかという社会的不安が広がったが、実際には対策が進んでおり、大きなトラブルはほとんどなかった)(12月)
国会で初の党首討論が開催された。(2月)
東京の地下鉄日比谷線中目黒駅付近で脱線衝突事故発生。5人死亡、64人負傷。(3月)
ロシア大統領選挙で、エリツィンの後継として、プーチンが第2代の大統領に選出された。(3月)
北海道の有珠山噴火により、住民16,000人が避難。(3月)

主なベストセラー:『五体不満足』乙武洋匡(講談社)、『買ってはいけない』週刊金曜日編集部(金曜日)、『日本語練習帳』大野晋(岩波書店)
ヒット曲:『だんご3兄弟』速水けんたろう・茂森あゆみ、『Automatic』『First Love』宇多田ヒカル、『Loveマシーン』モーニング娘。、『Boys & Girls』浜崎あゆみ
この年登場したもの:ロボット犬アイボ(ソニー)、プレイステーション2(ソニー)

5月 19, 2006 1999年そのころあったこと | | コメント (0) | トラックバック (0)

まゆとおに  やまんばのむすめ まゆのおはなし

1999年4月号
030517

富安陽子 文 降矢なな 絵

ある日、山姥の娘まゆは鬼に出会い、岩屋の前に連れていかれました。鬼はまゆを煮て食べようとお湯を沸かしはじめます。そうとは知らず、まゆは松の木を引っこ抜いて薪の山を作ったり、岩屋の壁をくずしてかまどの石を積んだり、せっせと手伝います。その怪力に驚いた鬼も、鍋のお湯が沸くころには、もうすぐまゆを食べられるとにんまり。ところがお湯が沸くと……。

こどものとも517号
26×19cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

この絵本は「こどものとも傑作集」の1冊として刊行されています。(2004年刊)
作者の富安陽子さんのエッセイをこちらからお読みいただけます。

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じいちゃんの ステッキ

1999年5月号
030518

すとうあさえ 文 アンヴィル奈宝子 絵

子ギツネなっくは、ステッキをもって散歩をするじいちゃんを、いつもかっこいいなあと思っていました。冬も終わりに近づいたある日、なっくは、玄関にたてかけたままになっていたステッキをそっと持ちだし、散歩にいきました。でもウサギには摘んだヨモギを運ぶのに使われ、アリには川を渡る橋のかわりにされ、がっかり。その上ステッキを川に落としてしまいます……。春の訪れを楽しく描きます。

こどものとも518号
26×19cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

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エングラシアおばちゃんの おくりもの

1999年6月号
030519

マリオ・モンテネグロ 文 オルガ・マラディアガ 絵 まつもととおる 訳

エングラシアおばちゃんはロバのグリセリオの結婚祝いに、テーブルクロスを縫いました。あとは花嫁と花婿の名前を刺繍するだけ。ところが大事な針と糸と指貫がなくなってしまいました。ネコやハチドリやカエルなど動物たちが一緒にさがしてくれたのでやっと見つかり、みんなできれいな刺繍をして、それはすてきなテーブルクロスができあがりました。ニカラグアの作者、画家による絵本。

こどものとも519号
26×19cm 28ページ 当時の定価380円(本体362円)

この絵本は、こどものとも創刊50周年記念企画「こどものとも世界昔ばなしの旅II」の1冊として刊行されています。(2005年刊)

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ごろぴか どーん

1999年7月号
030520

小野かおる さく・え

雷のごろぴかさんは、雲に雨や稲光が貯まると雷玉をつくって投げ落とし、夕立を降らせます。子どものごろぴかぼうずたちも、初めて雷玉を投げさせてもらえることになりました。ところが、大きな雷玉をつくろうとして転がしているうちに、ごろぴかぼうずたちは雷玉といっしょに雲から落っこちてしまいました。木の下にのびていたごろぴかぼうずたちを、ななこちゃんとお母さんが助けましたが……。

こどものとも520号
26×19cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

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うみじじい

1999年8月号
030521

菅 瞭三 さく

夏休みのある日、はやたと兄ちゃんはサザエ捕りにいきました。「サザエは捕りすぎたらいかんぞ、うみじじいが怒るけんの」というじいちゃんの言いつけを忘れて、たくさんのサザエを捕り、近くの小島に上がって焼いて食べていると、突然ウミネコが騒ぎだし、怪物うみじじいが現れました。ふたりは必死に逃げますが……。大分県の民話を題材に創作したちょっと怖いお話です。

こどものとも521号
19×26cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

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どんぶらこっこ すっこっこ

1999年9月号
030522

村上ひさ子 文 丸木 俊 絵

川のそばのがけの上に大きな根っこがありました。根っこには小さな穴があいていて、小さなネズミが住んでいました。大雨が降り続いたある日、根っこはネズミを乗せたまま川に落ちて流れだします。滝を流れ落ちたり、タカに襲われそうになったりと、さまざまな危険を乗りこえて、どんぶらこっこと流れていきます。やがて中洲にぶつかって止まった根っこは、動物たちの大きなテーブルになりました。 

こどものとも522号
19×26cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

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かぜのかみとこども

1999年10月号
030523

日本の昔話 おざわとしお 再話 佐藤芙美 絵

村の子どもたちが遊んでいると、見知らぬ男がやってきて、栗や柿や梨がいっぱいなっているところに連れていってやろうと言います。男は尻からしっぽのような長い物をひっぱりだすと、子どもたちを乗せ、ごーっと天に舞い上がりました。子どもたちは、おなかいっぱい果物を食べさせてもらうのですが、置き去りにされてしまいます。やがてあたりはまっ暗になり……。新潟の昔話。

こどものとも523号
26×19cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

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くろいマントの おじさん

1999年11月号
030524

金森宰司 作

ある日、広場に黒いマントのおじさんがやってきて、小さな鞄を開くと変わった形の笛を取り出し吹き始めました。小鳥や人々が集まってくると、こんどは大きい鞄を開き、気球を取り出し膨らませました。見ていたぼくはおじさんの気球に乗せてもらい、いっしょに空を飛びました。ところが鳥に気球をつつかれて、まっさかさま。でも教会の塔にひっかかって……。
2000年度ボローニア・ブックフェア児童賞大賞を受賞しました。

こどものとも524号
26×19cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

この絵本は、 「日本傑作絵本シリーズ」の1冊として刊行されています。(2000年刊)

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クリスマスのちいさなほし

1999年12月号
030525

オリガ・ヤクトーヴィチ 作 松谷さやか 訳

みんなが寝静まったイブの夜、クリスマスツリーの飾りたちが、みんなの中で自分が一番えらいと自慢しあって騒いでいたら、ツリーのてっぺんにあったガラスの星が落ちて、割れてしまいました。困った飾りたちは、代わりの星を探しに、真夜中の空に飛びだします。金色の玉、ピエロの人形、木の羽の鳥、雪の精の人形といった飾りたちが、夜空に星を求めて、吹雪の中をさまよいました……。

こどものとも525号
19×26cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

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3びきねこさんの そりあそび

2000年1月号
030526

柳生まち子 さく

いらなくなった古いそりをほしい人にあげるという、うさぎのおばさんの貼り紙を見て、きい、とら、ごろの3びきねこさんは、うさぎのおばさんの家に急ぎました。でも一足違いで、そりはいたちくんのものに。けちんぼのいたちくんは、自分ひとりで遊ぶばかりで、なかなかそりを貸してくれません。そこで3びきは……。3びきねこさんのお話の第3作です。

こどものとも526号
26×19cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

この絵本は、こどものとも創刊50周年記念出版「こどものともセレクション」の1冊として刊行されています。

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ほしのむすめたち

2000年2月号
030527

カナダ・インディアンの昔話 マーガレット・ベミスター 再話 羽根節子 訳・絵

ある日、森に住む狩人の若者は、美しい娘たちがかごに乗って天から降りてきて、草原で踊っているのを目撃しました。末娘が気に入った若者は、ネズミに姿を変えて娘を捕らえると、自分の小屋に連れていき、いっしょに暮らすようになりました。ふたりは幸せに暮らし、男の子が生まれますが、ある日、娘は星の世界に帰ってしまいます。カナダ・インディアンの昔話を美しい版画で描きます。

こどものとも527号
26×19cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

この絵本は、こどものとも創刊50周年記念企画「こどものとも世界昔ばなしの旅II」の1冊として刊行されています。(2005年刊)

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たいこたたきのパチャリントくん

2000年3月号
030528

長谷川摂子 さく スズキコージ え

おばあさんの家のつぶれたやかんの中から生まれたパチャリントくんは、なんでもたたいて遊ぶ元気な男の子。ある日、おばあさんにもらった太鼓をたたきながら歩いていくと、けとばした石の中から、2匹の怪獣ガンダラッカとマンダラッカが出てきました。3人はそろって旅に出ると、自分たちの街を作ったり、大きな大きな玉子焼きを作ったりして、思いきり遊びます。

こどものとも528号
26×19cm 32ページ 当時の定価380円(本体362円)

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そらまめくんとめだかのこ

1999年4月号
040157

なかやみわ さく・え

雨が続いて久しぶりに晴れた日、豆の子どもたちは広場にできた大きな水たまりで、さやのベッドを舟にして遊んでいました。でもそらまめくんはふわふわのベッドをぬらすのがいやで、ピーナッツくんのベッドに無理矢理乗りこみ、水の中に落ちてしまいます。すると水の底で迷子のメダカの子に出会いました。メダカをもとの小川まで帰してあげようと、そらまめくんは……。人気のそらまめくんの絵本第2作です。

こどものとも年中向き157号
19×26cm 28ページ 当時の定価350円(本体333円)

この絵本は「こどものとも傑作集」の1冊として刊行されています。(2000年刊)

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まどをトントントン

1999年5月号
040158

いわもとかずひろ ぶん なかのひろたか え

ちえちゃんとお父さんが動物の絵本を読んでいると、オオアリクイの絵が出てきました。「アリクイは何を食べるの?」「アリを食べるんだよ」「アリならうちの庭にいるのに」と話したとたん、窓をドンドンとたたく音がして、大きなオオアリクイが入ってきたのです。その後も、動物の好きな食べ物の話をするたびに、動物がやってきました。最後にトントントンと小さな音がしてやってきた動物は……?

こどものとも年中向き158号
19×26cm 28ページ 当時の定価350円(本体333円)

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ティロティロとポポの あさのおはなし

1999年7月号
040160

かわむらふゆみ さく

毎日2羽の鳥ティロティロとポポは、森の中の小さな池でのんびりとおしゃべりしながら水浴びをして、大きな葉っぱにくるまって昼寝をします。ある日のこと、チルルという小さな鳥が仲間入りします。毎日いっしょに水浴びしているうちに、チルルは日に日に大きく、しかもツルツルになり、そしてある日、チルルは割れ、中からもう一羽のチルルが現れて飛びったのです……。

こどものとも年中向き160号
26×19cm 28ページ 当時の定価350円(本体333円)

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みつこととかげ

1999年8月号
040161

田中清代 さく

みつこは仲良しの青色しっぽのトカゲと散歩をしていました。トンネルを通っていくと、みつこは体が小さくなって、トカゲの国にやってきました。みつこはきれいな虹色しっぽをつけてもらって遊びますが、友だちのトカゲは影踏みをしているうちに、青色しっぽが切れて逃げ出してしまいます。みつこたちは追いかけますが……。不思議な世界をリズミカルな言葉と美しい銅版画でおおらかに描きます。

こどものとも年中向き161号
19×26cm 28ページ 当時の定価350円(本体333円)

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かにのニカ

1999年10月号
040163

野坂勇作 さく

かにのニカはいたずら好き。はさみで何でも切ってしまいます。イタチの釣り糸も、カメのおじいさんの盆栽もはさみで、しょっきん! ところが今日は何だか変です。ネズミたちのなわも、カエルのズボンも、いたずらのつもりで切ったのに、ちょうどよかったとお礼をいわれてしまいます。その夜、みんなでいっしょにお月見していたら、ニカはうれしくなって思わず満月を、しょっきん!

こどものとも年中向き163号
26×19cm 28ページ 当時の定価350円(本体333円)

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パンやのクルトンさん

1999年12月号
040165

宮島千夏 さく

パン屋のクルトンさんは、山の中で巣から落ちた鳥のためにパンで巣を焼いてあげました。すると、山じゅうの鳥が「ぼくたちにも焼いてよ!」。山のふもとはパンの巣でいっぱいになりました。山のまん中ではキツネたちにパンの服を焼いてやり、頂上ではクマにパンのふとんを焼いてやります。緑の山はすっかりパンの山になりました。でも次の日には……。丹念に描き込まれた心温まる絵本です。

こどものとも年中向き165号
26×19cm 32ページ 当時の定価350円(本体333円)

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きつねとかわうそ

2000年1月号
040166

新潟の昔話 梶山俊夫 再話・画

キツネとカワウソは、ある時ばったり会って、ごちそうによびあうことにしました。カワウソはキツネに魚をたっぷりごちそうしますが、カワウソがキツネのところにいくと、何も出さずにごまかしてばかり。人のいいカウソも、さすがに怒って、キツネに嘘の魚の釣り方を教えます。夜、川にはった氷に小便で穴をあけ、しっぽをつっこんでおけばいいと教えられたキツネは……。

こどものとも年中向き166号
26×19cm 28ページ 当時の定価350円(本体333円)

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こぶたのバーナビー

2000年3月号
040168

U・ハウリハン さく やまぐちまさこ やく なかがわそうや え

ある日、子ブタのバーナビーにおばさんから「風船を買うように」と6ペンス玉が送られてきました。バーナビーは町に買い物に出かけますが、じつは風船がどんなものだか知りません。途中で出会ったウサギに「風船は丸くてふくらんでいて赤いもの」と聞いたので、どこで売っているのかイヌに聞くと、「それなら八百屋にいけばいい」と教えてもらいますが……。イギリス生まれの愛らしいお話。

こどものとも年中向き168号
26×19cm 32ページ 当時の定価350円(本体333円)

この絵本は、こどものとも創刊50周年記念出版「こどものともセレクション」の1冊として刊行されています。(2005年刊)

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