2006/02/24

1980年代から90年代にかけての「こどものとも」  川崎 康男

 1970年代、日本の絵本をめぐる状況は、「絵本ブーム」と呼ばれるようになっていました。それまでに着実に広がってきていた絵本という表現の場に、作り手が新しい可能性を見出して、これまでにはなかった表現の絵本が生まれてきました。すると、今まで絵本の読者ではなかった大人も、絵本に目を向けるようになりました。この二つの動きがお互いを刺激しあって、絵本の表現は多様化し、出版点数も増えていきました。しかし、「絵本ブーム」は、子どもの絵本にとって、必ずしも手ばなしで喜べることではありませんでした。子どもを置き去りにした「大人の絵本」をもてはやしたり、絵本の絵だけに注目して、物語や言葉を軽く見るような傾向も生まれてきたからです。
 80年代に入って、こうした混沌がつづく中で「こどものとも」を編集していた私たちですが、これまでに築かれてきた、子どもの本はかくあるべしという土台の上に立ちつづけることに、迷いはありませんでした。しかし、それだけでよしとするのではなく、この先、もっともっと楽しい絵本を子どもたちに届けていくための推進力として、この時代に生まれてきた多様な表現の中から、子どもの絵本の新しいエネルギーとなるものを見極めて積極的に吸収していくこと、それから、世界各地のお話や絵に目をむけて、表現の幅を広げることが必要だと感じるようになりました。

 新しく生まれてきた多様な絵本の表現の中には、その場限りの目新しさだけで終わってしまうものもありました。しかし、新しい表現というのは、作り手自身が、より納得のいく表現ということであって、決して単に新奇なものということではないはずです。当時、瀬川康男さんがおっしゃった、忘れられない一言があります。そのころ「個性的」ともてはやされていた絵本を評して、「あんなものは個性でもなんでもない。癖を顕微鏡で見ているようなものだ」と言われたのです。癖を顕微鏡で……なんという表現でしょう。「新しい表現」を求めて苦しみぬいているからこそ出てきた、重い言葉だと感じました。
 子どもに真正面から向き合って、伝えたいことを全精力を傾けて表現する、そういう姿勢の中から生まれてくる、ほんとうの「新しい表現」を「こどものとも」は求めていきました。
 70年代の末から90年にかけて、私たちは、瀬田貞二さん、中谷千代子さん、堀内誠一さん、赤羽末吉さんなど、「こどものとも」を中心になって育ててきてくださった方々を失いました。これは、たいへんに淋しく、つらいことでした。しかし、こうした方々が築いてくださった土台の上に、子どもの心を動かすエネルギーをもった、真に個性的な作り手が、つぎつぎに登場してきたのも、この時代でした。
 伊藤秀男さん、織茂恭子さん、片山健さん、菊池日出夫さん、佐々木マキさん、さとうわきこさん、スズキコージさん、西村繁男さん、長谷川摂子さん……。今、日本の絵本をリードしている方々の熱い思いを受けとめながら絵本を作ることができたのは、とても幸せなことでした。

 もう一つ、この時代に私たちは、世界のいろいろな地域に視野を広げていきました。
 現在、「こどものとも」50周年記念として発行している「こどものとも世界昔ばなしの旅」I・IIには、全部で30の、世界各地のお話が入っていますが、そのうちの25冊が1986年以降の「こどものとも」で出版されたものです。特に、86年から94年の9年間に、16冊が集中的に作られています。これらの「世界」のお話の大きな特徴は、アジア、アフリカ、北米、中南米、オセアニアという、これまで日本ではあまり紹介されることのなかった地域のものであることです。この時代までに日本に紹介されてきた「世界」の昔話は、ほぼヨーロッパとロシアのものに限られていました。でも、この地球にはもっといろいろな民族と文化があり、その地域ならではの、魅力的なお話がいっぱいあるのだということに私たちはだんだんと気づいていったのです。
 そして、この「世界昔ばなし」のもう一つの特徴は、絵を、その地域の画家、あるいはその地域で生活した経験のある画家に描いてもらったことです。つまり、日本ともヨーロッパとも異なる風土や文化を土台にした、これまでにはない絵の表現がなされているのです。それは、日本やヨーロッパ、そしてアメリカの絵本の、成熟した、しかし一部では袋小路に入りつつもある絵画表現とは違った、子どもの心に訴えかける素朴な力強さをもった表現でした。
 このような世界各地のお話と絵は、読者の子どもたちを楽しませるとともに、「こどものとも」に新たなエネルギーを注ぎ込んでくれました。

川崎 康男(かわさき やすお)
1949年、東京に生まれる。東京都立大学人文学部卒業後、福音館書店に勤務。1978年より「こどものとも」の編集に携わり、1985年から94年まで編集長を務める。現在「おおきなポケット」編集部所属。

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1988(昭和63)年度にあったこと

改正労働基準法が施行されフレックスタイム制が導入される。(4月)
本州四国連絡橋の児島−坂出ルート(瀬戸大橋・全長42km)が開通。この橋の完成と3月に開通した青函トンネルによって、本州・四国・九州・北海道がすべてつながった。(4月)
坂本龍一、「ラストエンペラー」で日本人初のアカデミー音楽賞を受賞。(4月)
インサイダー取引を規制する改正証券取引法が公布される。(5月)
女性登山家田部井淳子が北米最高峰のマッキンリー登頂に成功し、日本女性初の5大陸最高峰征服。(6月)
リクルート事件:リクルート社が、政治家、官僚、NTT経営者などに、様々な目的で賄賂として子会社リクルートコスモスの未公開株を譲渡していたことが発覚。後に多くの政治家等が逮捕・起訴された。(6月)
東京湾入り口の浦賀水道で海上自衛隊潜水艦『なだしお』と遊漁船『第1富士丸』が衝突。遊漁船の30人が死亡。(7月)
第24回オリンピック・ソウル大会が韓国で開催。男子陸上100mで驚異的な記録で優勝したベン・ジョンソンは、筋肉増強剤使用が発覚し金メダル剥奪された。日本は男子背泳の鈴木大地など金4個。(9月)

ユーゴスラビアで民族紛争激化。(10月)
横綱千代の富士が、大鵬の記録を破り、53連勝を記録。(11月)
参議院本会議、消費税導入の税制改革関連6法案を可決・成立。(12月)
昭和天皇が87歳で崩御され、皇太子明仁親王が新天皇に即位。(新元号は平成となる)(1月)
漫画家手塚治虫、逝去。 (享年60歳)(2月)
東京の新宿御苑で「大喪の礼」が行われ163ヵ国から要人9800人が参列。(2月)
佐賀県、吉野ヶ里遺跡で弥生中期の大規模な墳丘墓が確認され、銅剣・ガラス製管玉などが続々と発掘された。(3月)
伊藤みどりがフィギュア・スケート世界選手権女子シングルで、日本選手として初の金メダル。(3月)

主なベストセラー:『こんなにヤセていいかしら』川津祐介(青春出版社)、『ノルウェイの森』村上春樹(講談社)、『ゲームの達人』S・シェルダン(アカデミー出版)
テレビ:『教師びんびん物語』(フジテレビ)、『いかすバンド天国』(TBS)など放送開始。
ヒット曲:『パラダイス銀河』『ガラスの十代』『Diamondハリケーン』光GENJI、『DAYBREAK』男闘呼組、『乾杯』長渕剛
この年に登場したもの:総合デジタル通信網(ISDN)(NTT)、「エコロジーマーク」(環境庁)

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たいへんなひるね

1988年4月号
030385

さとうわきこ さく・え

4月だというのに雪が降っています。外に出てハンモックで昼寝をしようと思っていたばばばあちゃんは、雪雲を追い払う計画をたて、森の動物たちを呼び出しました。みんなに袋を配り、中に「もう春だよー」という大声を詰め込んでもらうと、大声でいっぱいの袋を花火にして、雷さんに空に打ち上げてもらいました。空に大声が広がると、あたたかい風が吹いてきて……。

こどものとも385号
19×26cm 32ページ 当時の定価250円

この絵本は1990年に「こどものとも傑作集」の1冊として刊行され、現在も販売されています。

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きょだいな きょだいな

1988年5月号
030386

長谷川摂子 作 降矢なな 絵

あったとさ、あったとさ。広い野っぱら、どまんなか、巨大なピアノがあったとさ。子どもが100人やってきて、ピアノの上で鬼ごっこ……。広い野原のまん中に、巨大な電話、巨大なトイレットペーパー、巨大な泡立て器など、巨大なものが出現し、子どもたちがそこで自由に遊びます。電話は地獄につながったり、泡立て器は空に雲を湧きおこしたり、奇想天外な出来事をまきおこします。

こどものとも386号
19×26cm 32ページ 当時の定価250円

この絵本は1994年に「こどものとも傑作集」の1冊として刊行され、現在も販売されています。

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よくばりワシカ

1988年6月号
030387

ラトビア民話 内田莉莎子 再話 平出 衛 画

食べものをさがして森にやってきたネコのワシカは、木の上の鳥の巣に卵が2つあるのを見つけました。早速食べようとしますが、少し待てば卵がもっと多くなるのではないかと考え直し、2,3日してまたやってきました。卵は5個になっていましたが、こんどは雛が生まれてから食べようと思い、また2週間待ちました。それでも、もっと大きくなってから食べようと待っていると……。

こどものとも387号
26×19cm 28ページ 当時の定価250円

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かみのけ ちょっきん

1988年7月号
030388

松竹いね子 作 織茂恭子 絵

お天気のいい日、お母さんが庭で髪の毛を切ってくれることになりました。でも散髪のきらいなみきちゃんは、押し入れに隠れてしまいます。お父さんもお兄ちゃんも終わって、次はみきちゃんというとき、もしゃもしゃ頭のてるてるぼうずさんが「髪の毛を切ってくださーい」とやってきました。てるてるぼうずさんがきれいにおかっぱにしてもらったのを見て、みきちゃんは……。 

こどものとも388号
19×26cm 32ページ 当時の定価250円

この絵本は2005年に「こどものとも傑作集」の1冊として刊行されました。

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あくまのおよめさん

1988年8月号
030389

ネパールの民話 稲村哲也・結城史隆 再話 イシュワリ・カルマチャリャ 画

ラージャンは拾った銀貨で1ぴきの小さなサルを買いました。両親は「サルなんか何の役にも立たない」としかりましたが、ラージャンはサルを大切に育てました。大きくなったサルは、ある日、村人に怖れられている悪魔に捕まってしまいますが、「お嫁さんをみつけてあげるから」と命乞いをして、木で作った人形のお嫁さんを連れていきます。サルが知恵を働かせ、悪魔を改心させる昔話をネパールの画家が描きます。

こどものとも389号
26×19cm 32ページ 当時の定価250円

この絵本は、こどものとも創刊50周年記念企画「こどものとも世界昔ばなしの旅」の1冊としてハードカバーで刊行されています。

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ひとりで るすばん できるかな?

1988年9月号
030390

ごうだまきと さく 山崎 匠 え

夕立が降ってきて、お母さんは駅にお父さんをお迎えにいくので、まーちゃんは一人で留守番することになりました。一人でいるのが怖くて、べそをかいていたまーちゃんは、雨にぬれた窓ガラスを見て、いいことを思いつきました。折り紙で作った魚を窓ガラスに貼るのです。するとネコがやってきました。カタツムリを貼るとカエルがきました。そのうち雨があがったのでお日さまを貼ると……。

こどものとも390号
26×19cm 32ページ 当時の定価250円

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タトラのねむれる騎士

1988年10月号
030391

ポーランドの伝説 アグニシカ・ウメダ 再話 越智典子 文 トメク・ボガツキ 絵

ザコパネ村のヒツジ飼いの少年ヤネックは、ある日、群れから離れた2頭のヒツジを追って、山奥へとはいっていきました。崖の上で一晩過ごして目覚めると、そばには2頭のヒツジがいたので、ヤネックは思わず「ヤッホー」と叫びました。すると大きな洞穴が口を開け、長い眠りについていた翼のある騎士が現れたのです……。山の姿にまつわる幻想的な伝説を、ポーランドの画家が描きます。

こどものとも391号
19×26cm 32ページ 当時の定価250円

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みほといのはなぼうず

1988年11月号
030392

筒井頼子 さく 山内ふじ江 え

みほはおばあちゃんとキノコを探しに山にいきました。みほは白いきれいなキノコを見つけて取ろうとしましたが、一緒にいったネコのおじろは毒キノコを知っているので、みほの手を引っかきました。怖くなって森の中を走っているうちに、みほは迷子になってしまいました。すると不思議な男の子があらわれて、歌いながら踊りはじめました。男の子が去ったあとにはたくさんのキノコが……。

こどものとも392号
19×26cm 32ページ 当時の定価250円

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よいちとトンビ

1988年12月号
030393

田島征三 さく

魚屋のよいちは、いつもトンビに魚を盗られるので、自分も空を飛んで取り返したいと思い、カンテケサマという神様にお願いをしました。お堂の中で酒盛りをしていた与太者たちはそれを聞いて、カンテケサマのふりをしてよいちに酒と魚を持ってこさせました。よいちはいうとおりにして土手や岩の上から飛び下りますが、飛べるはずもありません。ついにお堂を開いてみると、そこには……。

こどものとも393号
19×26cm 32ページ 当時の定価250円

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ゆきあそび

1989年1月号
030394

菊池日出夫 さく

まさしがたみちゃんたちの雪だるま作りを手伝っていると、いじめっこのかんちゃんに雪玉をぶつけられました。そこにひでや、きよし、イヌのラッキーもやってきて、みんなで雪合戦をすることになりました。雪合戦のあとはそりすべり。そりがいきおいあまって木にぶつかってこわれ、みんなはしょげて帰ってきましたが、たみちゃんのお母さんがお汁粉を作って待っていてくれました。

こどものとも394号
19×26cm 32ページ 当時の定価250円

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ぼく びょうきじゃないよ

1989年2月号
030395

角野栄子 さく 垂石眞子 え

明日は釣りに連れていってもらう日なのに、ケンは熱が出て、布団に寝かされてしまいました。するとドアをとんとんとたたいて、白いお医者さんの服を着た大きなクマが入ってきました。病気じゃないといいはったケンも、クマ先生のいうことを聞いて、クマ式うがいをして、クマ先生におでこをなめてもらい、布団の中に息を吹き込んでもらうと、翌朝には熱も下がっていました。

こどものとも395号
26×19cm 32ページ 当時の定価250円

この絵本は1994年に「こどものとも傑作集」の1冊として刊行され、現在も販売されています。

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はまうり

1989年3月号
030396

石垣幸代・秋野和子 文 秋野亥左牟 絵

マヤの住む南の島では、旧暦の3月3日に“はまうり”というお祭りをします。はまうりの日の朝、潮の満ちた海で身を清め、日が昇り潮が引いた浜で潮干狩りをします。貝をたくさん採ったマヤは、潮だまりで大きな青い魚を見つけました。青い魚はマヤを海の中のふしぎな世界へ連れていってくれました。沖縄の民俗行事を美しい海の世界とともに描きます。

こどものとも396号
19×26cm 32ページ 当時の定価250円

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おっと おとしもの

1988年4月号
040025

五味太郎 さく

男の子がおもちゃのトラックを引いて歩いていたら、いつのまにかトラックの荷台がなくなっていました。「おっと落とし物」と、今きた道をさがしながらもどっていくと、鉛筆を落としたおじさん、坊やが迷子になったお母さんなど、探し物をしている人に会いました。落ちていたリボンを交番に届けたら、そこにはトラックの荷台が……。絵の中でいろいろな物をさがす楽しさのある絵本。五味太郎の初めての「こどものとも」です。

こどものとも年中向き25号
26×19cm 28ページ 当時の定価230円

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かえる

1988年7月号
040028

中西恵子 さく

のりお君は幼稚園から帰ってくると、車の下に大きなカエルがいるのを見つけました。なんとかつかまえようと、弁当の食べ残しのソーセージのしっぽや、家の中にあるいろんな食べ物でおびき寄せようとしたが、なかなか車の下から出てきません。でも、食べ物につられて飛んできたハエをぱくりと食べて、カエルが少しずつ外に出てきたところを、のりお君はバケツをかぶせ……。

こどものとも年中向き28号
26×19cm 28ページ 当時の定価230円

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まえむき よこむき うしろむき

1988年9月号
040030

いのうえようすけ え・ぶん

ゾウを前から見ると鼻がぶらぶら、横は大きなおなか、後ろはしっぽがぷらり。時計は前向きだと振り子が動いて見え、横向きだ音だけカチコチ、後ろ向きだと金具がひとつだけ。カエルは、電車は、ブランコは、クロールは、おすもうさんは、お母さんは……と、前、横、後ろから見た姿を描きながら、いろいろな面から物を見たときの、物の感じ方をユーモラスな文でつづっていきます。

こどものとも年中向き30号
26×19cm 28ページ 当時の定価230円

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おやすみ! ちいさい ちいさい こうさぎ

1988年11月号
040032

ルース・ボーチャード 作 上條由美子 訳 谷口広樹 画

小さい小さい子ウサギは、とんだりはねたり、一日中遊んでいました。寝る時間になって、母さんにベッドに寝かされても、遊びたくてたまらず、外へぬけだしていきました。でも、外は暗く静まりかえり、もう子イヌも、子ネコも、ヒヨコも、魚も、みんな眠っていました。起きているのは子ウサギひとりだけ。子ウサギは大急ぎで家に帰って、ベッドにとびこみます。

こどものとも年中向き32号
19×26cm 28ページ 当時の定価230円

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のうさぎ のえ

1988年12月号
040033

さいとゆふじ さく

野原で小さなノウサギの子を見つけて家に連れて帰り、“のえ”と名づけて育てました。ミルクを飲み、草を食べ、どんどん大きくなりましたが、のえは他の飼いウサギとはなかなかいっしょに遊べません。庭に檻をつくってやりましたが、ある日、のえは檻をこわし、塀をとびこえて逃げだしてしまいます。追いかけていくと、遠くの野原の中に、もう1匹のノウサギと一緒に見えなくなりました。

こどものとも年中向き33号
19×26cm 28ページ 当時の定価230円

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まじょのひ

1989年1月号
040034

パプア・ニューギニアの昔話 大塚勇三 再話 渡辺章人 画

昔、南の島ブーゲンビルでは、火をもっているのは山の中に住む魔女たちだけでした。海のそばの村人たちは話し合って、村で一番りこうなイヌに、魔女たちの火をもってくるように頼みました。イヌはオウム、クスクス、カエル、ブタの4匹を仲間にして、魔女のすみかにむかいます。4匹は道の途中にかくれて……。火の起源、それぞれの動物の特徴の起源を語る、ニューギニアの昔話です。

こどものとも年中向き34号
19×26cm 28ページ 当時の定価230円

この絵本は、こどものとも創刊50周年記念企画「こどものとも世界昔ばなしの旅」の1冊としてハードカバーで刊行されています。

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