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2011年8月12日 (金)

徹底解説! 豆本の作り方

前項で見たように、ながーい歴史のある小誌付録としての豆本ですが、新しく読者になってくださった方は、「えっ、自分で製本するの!?」と驚かれているかもしれませんね。

大丈夫。作り方を見てくだされば、どなたにでも簡単にできるんです。

今回は、本誌「豆本の作り方」にプラスアルファのコツを含め、写真で徹底解説いたします!
手作りの楽しさを、ぜひ味わってください。

豆本を作ろう!

用意するもの

「母の友」2011年9月号

定規
スティックのり
カッター 大きめをおすすめします。かならず新しい歯で。
敷紙 のりを塗るときに使います。
ぬれぞうきん のりづけの際、結構指が汚れます。こまめに拭くと豆本に汚れがつかずきれいにできます。
千枚通しなど カードを折る際、何かとがったもので中心線に印をつけておくときれいに折れます。ゼムクリップでも代用可

作り方
1 巻末から豆本のページ(『OMAN オマーン』)を切り取る。

2 よく切れるカッターで、黒い実線に沿って切り取る。
  表紙カード下には、あえて実線が入っていませんが、切り取るのを忘れないで。
  16枚のカードができる。

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3 表紙カードを除いた15枚を中央の青い印にあわせて二つ折りにする(谷折り)。
  定規をあて、千枚通しなどやクリップなどで線をつけると折りやすい。
  なるべくしっかりあとをつけて折っておく。

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4 折ったカードをページ順に並べ、裏面にのりを薄く均等に塗り、2ページの裏と3ページの裏、4ページの裏と5ページの裏……という具合に貼り合わせる。
  折り線をきちんとそろえて貼る。

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5 背をぴったり合わせ、片側ずつ表紙のカードを貼ったら(慎重に!)、

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  背の部分に角が出るように爪でよくしごく。
  この段階では、表紙を除いた本文紙が小口側に3ミリ程度、表紙からはみ出ています

6 4の状態の豆本を、重い本などの間にはさみ、一晩押しをする。

7 翌日取り出し、化粧裁ちをする。
  天地は表紙にある青い線に沿って、また小口側は表紙の端に沿って定規をあててしっかり押さえ、カッターで何度もなでるようにして切れば、できあがり。
  カッターは垂直にあてる。

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  背のほうからゆっくり、力を入れすぎないように

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8月 12, 2011 編集部だより | | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年8月 8日 (月)

付録・豆本のながーい歴史

333356737 9月号の巻末付録、豆本「OMAN オマーン」 、もうお作りいただきましたか?

自分の手で製本する楽しみをたっぷり味わえる豆本ですが、「母の友」ではなんと42年前からたびたび登場している、おなじみの付録

その作り方は、また次回くわしく解説するとして、まずは「母の友」での豆本の歴史を振り返ってみましょう。

こちらは、編集部で保管している製本済み豆本の一部です。小さなお菓子の箱にぴったりおさまって、まるで本棚みたいです。

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これまで登場した「豆本」は、以下の37点。
あなたはいくつ、お持ちですか?

まねこじき」安野光雅
1969年11月号 198号

まめのほん」安野光雅
1970年4月号 203号

ちっちゃなちっちゃなものがたり」瀬田貞二訳・瀬川康男絵
1972年4月号 227号

なんじゃもんじゃ博士の大冒険」長新太
1977年1月号 284号

おばあちゃんのくちぐせえほん」東君平
1977年4月号 287号

手品」安野光雅
1977年9月号 292号

繪本蟲問答」天野祐吉述・梶山俊夫画
1978年1月号 296号

うさぎくんときつねくん」なかのひろたか
1978年4月号 299号

長靴をはいた猫」シャルル・ペロー原作 堀内誠一再話・絵
1978年9月号 304号

「変なお茶会」佐々木マキ
1979年1月号 308号

銀バエの冒険」鈴木康司
1979年4月号 311号

どんぐり森のどんぐりころころ美術館」平山英三
1979年9月号 316号

ハンザキ大将」勝又進
1980年1月号 320号

」小川忠博
1980年4月号 323号

青梅マラソン」小川忠博
1981年2月号 333号

くんぺい ずっと ずっと まえ」東君平
1981年8月号 339号

ありとてんとうむし」得田之久
1981年12月号 343号

」秋山亮二
1982年2月号 345号

鳥の歌」平山英三作 近藤信子採譜
1982年10月号 353号

けいことたまのおいしいドーナツ」山脇百合子
1983年12月号 367号

けいことたまのおいしいホットケーキ」山脇百合子
1984年12月号 379号

橋を渡るは」井上洋介
1985年12月号 391号

2999年」タイガー立石
1986年12月号 403号

こたつ」片山健
1987年12月号 415号

ちょっと うるさいみたい」鈴木康司
1988年12月号 427号

はこ」土橋とし子
1991年1月号 452号

じゃぐちくん」かわむらふゆみ
1991年12月号 463号

おおきなうち」ひのかずなり文・貝原浩絵
1992年7月号 470号

こねこのパイル」広野多珂子
1992年12月号 475号

のぼってのぼって」村田まり子
1993年11月号 486号

お母さんと」大野広幸
1995年1月号 500号

これなあに」津田真帆
1996年5月号 516号

やもりのやもちゃん」きもとももこ
1996年10月号 521号

とり」フジモトマサル
1996年12月号 523号

つぐみちゃん どこ?」アンヴィル奈宝子
1997年9月号 532号

サボテンの災難」平野恵理子
1998年7月号 542号

OMAN オマーン」松江泰治
2011年9月号 700号

8月 8, 2011 編集部だより | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年8月 5日 (金)

絵本作家のアトリエ・佐藤忠良さんの仕事

Photo_3 9月号の「絵本作家のアトリエ」は、今年3月に98歳で逝去された彫刻家、佐藤忠良さんの仕事を振り返る、番外編です。

佐藤さんは、日本を代表する彫刻家であり、美術界で多くの後進を育てた優れた教育者であり、そして何より子どもたちに愛されつづける『おおきなかぶ』などたくさんの絵本を生み出した方でした。

その足跡には、今、子どもを育てるすべての人に触れていただきたい珠玉の言葉がいっぱいです。

Photo_4 貧しさのなかで
「うんとこしょ、どっこいしょ」。
かけ声とともに巨大なかぶを引き抜こうとがんばるおじいさんたち。
何度も何度も失敗するけれど、くじけず挑戦し続け、ついに……。

絵本『おおきなかぶ』は訳者、内田莉莎子さんのリズム感あふれる文章と、横長の画面を見事に活かした力強い絵で刊行から半世紀を経た今も子どもたちに愛されている。
その絵を手がけたのが、佐藤忠良さんだ。

佐藤さんは1912年、宮城県に生まれた。
しかし、6歳のときに農学校の教師をしていた父を亡くし、母の郷里である北海道、夕張に移る。

小学校では、絵を描くことに夢中になった。
”画家”という職業があることも知らなかったそうだが、図工の時間が楽しみだった。
教師も佐藤さんの画力を認め、算数の授業中にひとりだけ絵を描いていてもしかることはなかった。
さらに作品を札幌の展覧会に送ってくれたという。
その結果は見事、入賞。
佐藤さんは次第に美術の道へ進むことにあこがれを抱き始める。

暮らし向きは決して楽ではなかった。
佐藤さんも「小学校を出たら、丁稚奉公でも行くよりほかしかたないかと思っていた」*Aほど家計は苦しかった。
しかし、母親は中学への進学を勧める。
当時のことを佐藤さんは後にこう書いている。
「母は、毎夜、3時間か4時間ぐらいしか、寝なかったかもしれない。ちかくの坑夫長屋の娘さんたちを相手に裁縫を教えながら、夜は遅くまで針仕事」*B
「(中学に通うため)私も弟も、母と別れて札幌へでた。夜なべしながら運ぶ母のはり目を、一つずつ、かいなく抜いてゆくようなせつなさがふっと少年の日の私を襲うことがあった。それにもかかわらず、私はもう、美術家になろうという夢を描き始めていたのである。この上また、いつまでも苦労しなければならない娘がかわいそうと気をもむ祖父母に、母は『好きなことをさせます』と、おし通してくれた」*B

Photo_6 ”群馬の人”との出会い
1925年、13歳でひとり札幌に出た佐藤さんが、あるとき植物園の草むらに寝ころんでいると、若い男が話しかけてきた。
不思議と話がはずみ、母が苦労して育ててくれた話をすると、「いっしょに自炊しないか」と言う。
生活費を助けよう、という申し出だ。
生年は佐藤さんの母親に手紙を書いた。
すると「(母が夕張から)4時間かけて会いに来て『お願いします』と頼んでくれた。見ず知らずの人にですよ。度胸のいい人だよね」*C。
その若者は、北海道大学の畜産家に助手として勤めている群馬県出身の人だった。

引用元
A「こどものとも」539号『木』折り込みふろくより
B「母の友」1956年7月号、「『おふくろ』のこと」おり。*仮名づかいを変えています。
C『若き芸術家たちへ ねがいは「普通」』安野光雅との共著、中公文庫

*この続きは、本誌をお読みください。
(写真・山本尚明)

8月 5, 2011 今月の“立ち読み” | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年8月 4日 (木)

祝・「母の友」700号、特設ページができました!

Top_b_hahatomo700_2 おかげさまで、発売中の9月号で、小誌「母の友」は創刊700号を迎えました

1953年9月、わずか44ページの小冊子として始まった「母の友」が、58年という長きにわたり、子どもをもつ母親の、そして子どもにかかわる暮らしをする人の「友」として発行しつづけられたのも、読者のみなさまのご支持あればこそ。

本当にありがとうございます。

9月号では、月刊誌としての「母の友」の、また私たちが歩んできたこの700カ月を振り返る特集をお届けします。

また、小社ホームページには700号記念の特設ページができました
「母の友」の歴史、表紙展覧会など、ここでしか見られないものもたくさんあります。
ぜひお立ち寄りください。

8月 4, 2011 編集部からのお知らせ | | コメント (0) | トラックバック (0)