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2011年4月11日 (月)

絵本作家の書斎・筒井頼子さん

5月号の「絵本作家の書斎」は、絵本『はじめてのおつかい』などで知られる、筒井頼子さんです。

デビュー作『はじめてのおつかい』はどのようにして生まれたのか。
林明子さんら、画家とのやりとりも交えてお話をうかがいました。

幼いころに聞いた話
筒井頼子さんは、1945年2月、東京に生まれた。
まさに東京への空襲が激しさを増したころ。母親は、頼子さんの首が据わった時期を見計らって、上のコたちを連れて故郷の秋田に疎開した。
父親は全国で仕事する電話技師のため、年に数回しか家には戻らない状態。
きょうだいは兄と姉、そして戦後生まれの妹と弟の5人だ。

「幼いころは、母や祖父からたくさんのお話を聞きました。
とくに祖父がよく語ってくれましたね。
私が『昔ばなしを聞かせてけれ』と言うと、いろりの灰をかき回しながら、『むがーしむがしな、あったんだどー』と話してくれるんですよ。
お話を聞いた晩は、夜の闇に物語が映像のようになって映し出される気がしました。
祖父から聞いた『三枚のお札』には鬼が出てくるのですが、話の中で鬼の足が一歩、ズン、ズンと出るたびに、私まで追いかけられているような気がして、本当に怖かった。
怖い話も面白い話も、祖父から聞くのがとても好きでした」。

文化の違いに戸惑った!
一家は、小学校2年の夏休みに埼玉県へと引っ越した。
「新しい所では、周囲の家庭環境や親子関係が、私の家とは全く異なっていて、一歩外に出ると、話が通じない感じがしました」。

当初は、買い物をするのにも困ったという。
秋田なら店に入ったときに「はーえー」と言えば、それが挨拶となり、店の人が応対してくれた。しかし、埼玉では「ちょうだいな」と声をかけなければならなかった。
ところが筒井さんは幼いときから、「『ちょうだい』というのは、ものをねだる下品な言葉だ」と親から教えられ、使うことを感じられていた。
そのため、店の人に声をかけられずに戸惑ったという。
周囲になじめなかったときは、家の近くの林で、木登りをしたり、空想の世界をふくらませて遊んだ。
それは自由で心躍らせる時間でもあった。

*この続きは本誌でお読みください。

(写真・宇井眞紀子)

4月 11, 2011 今月の“立ち読み” |

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