わかって安心! 子どものからだ
冬の寒さと小春日和の繰り返しが続きますが、こうして春に近づいていくのだと思うと、気分もなんだか華やいできます。
さて、「母の友」は現在発売中の4月号から、新年度を迎えました!
新たなスタートにふさわしく、4月号は超強力企画満載でお届けします。
まずは特集「わかって安心! 子どものからだ」のご紹介から。
「約束をすぐ忘れちゃう」「おねしょはいつまで続くの?」「寝相の悪さ、どうにかならないかしら?」──
そんな思いをお子さんに抱いたことはありませんか? 実は、これらは子どもの成長という点からすれば、すべて理にかなったことなのです。
子どもなりの成長の順番とペースを知れば、イライラせずに毎日わが子と接することができるかも。子どもと一緒に暮らすすべての人、必読の特集です!
子どもなりの発達がある
榊原洋一(お茶の水女子大学人間発達教育センター教授)
私は子どもと大人の違いをわかりやすく確認できるのが、子どもの「成長」と「発達」だと考えています。遺伝子に基づいて体の臓器や体全体を大きくするのが「成長」で、その機能を高めたり、さらには他者から学んで社会性を身に付けていくことが「発達」です。
早期教育についての本は、「子どもがこうやったらこんなに伸びた」といった個人的な体験を一般化した内容のものが多いのですが、ここでは科学的に実証された事実を中心にお話ししたいと思います。
まずは子どもと大人の違いについて、例をあげてお話ししていきましょう。
子どものからだはおもしろい1
臓器の成長には優先順位がある
まず、子どもというのは、大人をそのまま小さくしたものではなく、臓器の機能も大人と全く同じように働いているわけではないことを知っておいてください。
子どもの臓器は、その働きによって成長のスピードが違います。私たちの体は、大雑把に次のような体系(システム)に分けられます。それは下のようなものです。
神経系(脳、脊髄)、呼吸循環器系(心臓、肺)、消化器系(胃腸、肝臓)、血液系(骨髄、赤血球、白血球、リンパ球)、骨格系(骨格筋、骨)、免疫系(リンパ節、胸腺)、内分泌系(甲状腺、副腎、脳下垂体)、泌尿生殖器系(腎臓、膀胱、精巣、卵巣)です。
この中で胎児のころ、最も早く活動を始めるのが神経系です。生後すぐ呼吸をし、体温調節ができるのは、神経系が働くからです。心臓も自律神経によって動きますので、神経系は全体を統合するために必要な臓器といえます。体の中で最初にできあがるのはそのためです。
その次が呼吸循環器系。三番目に栄養をエネルギーに替えて体を大きくしたり、老廃物を出す腎臓などの消化器系と泌尿系が成長していきます。
*この続きは、本誌をご覧下さい。
3月 11, 2010 今月の“立ち読み” | Permalink
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