“ふるさと”と“いのち”について深く考えさせられます。
鮭が産卵するために自分の生まれた川に帰っていくことを母川回帰(ぼせんかいき)といいます。 なぜ鮭は自分の生まれた所を知っているのでしょう。その生命の神秘が、一匹のめす鮭ピリカ(アイヌ語で“美しい”という意味)の、母なる川への旅を通して描かれます。
詩的な文章と迫力ある美しい絵で描かれた、鮭たちのいのちの旅。この絵本は、今を生きる私たちに“ふるさと”と“いのち”について切ないまでに深く考えさせてくれます。
(ふくだ ようこ 旭川こども冨貴堂店長)
『ピリカ、おかあさんへの旅』
越智典子 文/沢田としき 絵
52ページ 25×31cm 5才から 定価1785円
初版年月日:2006年07月15日
鮭のピリカは、ある日、誰とはわからないふしぎな声に誘われて仲間と旅立ちます。故郷の川を上り、3000個のいのちを産み落として動かなくなるピリカ。自然の摂理に基づく生と死と再生の物語。
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