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わたしの好きな福音館の絵本・童話

『ごろごろ にゃーん』 ねじめ正一

2012年5月22日 (火)

35 もっともわからなくて心がうきうきしてくる

長さんの作品の中で『ごろごろ にゃーん』はもっともわからなくて心がうきうきしてくる。長さんは絵描きなので、言葉を信用していない。言葉に過大な期待がなく、自分の何かを伝えたいという気持ちはまったくない。そこが長さんのすばらしいところだ。長さんは理屈というものが一番くだらないことをよく知っていた。『ごろごろ にゃーん』は理屈好きな、言葉に余分な贅肉のついた詩人や作家には考えつかない、絵描きの長さんにしかできない絵本である。
(ねじめ しょういち 詩人/作家)








ごろごろ にゃーん』 0966
長新太 作・画
32ページ 20×27cm 2才から 定価840円
初版年月日:1984年02月15日
飛行機はネコで満席。ごろごろいうのは飛行機。にゃーんにゃーん鳴くのはネコ。ふたつあわせてごろごろにゃーん。斬新、奇抜、愉快が同居した長新太の快作!

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