福音館書店 60周年記念 ブログ

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わたしの好きな福音館の絵本・童話

『ありこのおつかい』 穂村弘

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『ふしぎなえ』 なだいなだ

2012年5月11日 (金)

33 日本の絵本の歴史を変えた

今から40年以上前のことだ。その頃、日本で絵本といえば、だいたいが、昔話に大きな挿絵が入ったものばかりだった。その頃に、物語もなにもない、ただ絵だけの絵本が現れた。絵が主体の絵本、見ていると、絵がどっちを向いているのか分からなくなってきて、逆立ちしたり、宙返りしたくなる絵本。この絵本によって、日本の絵本の歴史が変わったのではなかろうか。日本の絵本を、子どものものから80歳までの人々に解放し、すべての人間にかつて自分が子どもだったことを思い出させるものにしたのは、かれのこの一冊からではなかったか。字のないことで、この本は国境を自由に越えて、世界の、子どもごころを抱いた人たちのもとへと届けられた。そして安野の名前はANNOとして外国の子どもたちのこころにも刻まれることとなったのだ。
(精神科医/作家)






ふしぎなえ』 0258
安野光雅 絵
28ページ 27×20cm 4才から 定価840円
初版年月日:1971年03月01日
あがってもあがっても下へいく階段。どうしてもさかさまに歩いてしまう横断歩道。そんなふしぎな世界が次々とくりひろげられる、子どもから大人まで楽しめる絵本。

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